「繕」手紡木綿着尺
陽山めぐみ作

商品番号 m0451
2016年国展入選作品
販売価格 有難うございました

※こちらはお仕立の加工代金を含めた販売価格となっております。
 (特殊なお仕立・加工をご希望の方はお問い合せください。)

商品説明
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【商品説明】
陽山めぐみさんの創作はオーガニックの木綿糸を手で紡ぐという作業から入ります。
現代では一反分の木綿を経も緯も手紡ぎなさっている作家さんがどれほどいらっしゃるか定かではないですが、非常に少ないという事は確かです。
それは気の遠くなるような時間と手間と技術と根気のいるお仕事ですが、陽山さんは制作の中でそれだけは譲れないこだわりだそうです。
織り進めていくうち、「私の足りない部分を何度もその糸が助けてくれる事があるのよ」とおっしゃいます。
謙虚で、そして前向きな人柄だからこそ出てくる素晴らしい言葉だと感銘を受けました。
図案を決められる際には、はまずお好きな色の糸を並べて機に経糸を掛けられるそうです。
そして交差するとこんな感じになるのかしらと織ってみて、想像と少し違ったらまた別の糸を、そして色が少し足りないと思われたらまた重ね染めてといった作業を繰り返されて、初めてこの素晴らしい絣と木綿の糸が交差する味わい深い色が見えてくるそうです。
糸の染めはすべて草木染で行われます。
まず手紡ぎで糸つくりをし、草木で10回以上染め重ね、落ち着くまで何年か寝かせるなどして、その発色を見て次回の作品に使うかを検討されます。
そのため、着尺の作品ひとつにはおおむね一年の時間を要するとの事です。

「繕」
2016年国展入選作品。
陽山さんの木綿は、お聞きしないと手紡ぎとはおわかりにならない方もあるのではないかと思えるほどに細くしなやかです。
青戸柚美江先生の下で織りを始められ、その後丹波布の工房でも糸の紡ぎを習得され、それが現在に活かされていますとおっしゃいます。
こちらは五倍子で染められた少し甘さのある魅力的なグレーベージュの地に、藍、藍生葉、欅で染められた縞と絣縞が経に走る、シックで大人のお洒落着に最適な色となっています。
緯糸は五倍子、小鮒草、欅、石榴で染められた複雑な色の糸で素敵なグラデーションが交差しています。
「ひとつずつしか作れないから、そんなに作品は多くないです」とおっしゃるように、どの工程も本当に丁寧に、手を抜く事はされない陽山さん。
ゆっくりでも良いので、こだわりをもって是非本物をつくり続けていただきたいと思いました。

陽山めぐみ
1964年大阪生まれ。
1987年から出雲織の青戸柚美江さんのもとで山陰の絣の技術を学ばれ、その後兵庫県丹波で手紡ぎ草木染の技法を習得されました。
1992年「国展」で新人賞を受賞。それからも日本民藝館奨励賞など各賞を多数受賞され、現在は国画会会友となられています。
木綿の味わいを最大限に引き出された織りには深い味わいと懐かしさが感じられます。
身に着けるものとしての洗練された素晴らしい作品をご覧ください。