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赤カブの絵　絞り染名古屋帯
日本工芸会正会員　福村廣利作

ニュアンスのある不思議なベージュ・砂色の地に、可愛い葉っぱを広げた赤いカブが籠の上 に置かれた少しユーモラスな図案の名古屋帯の作品です。
地染めのベージュは少しグレー味のある紗がかかったような面白い発色になっていて、カブの輪郭も絞り染めならではの やわらかいものとなっていてすりガラスの向こうにあるようにも見えて面白いです。
野菜のモチーフが染められたものは人気があることから時々目にしますが、民芸色が強いものも多く、コーディネートに 取り入れるのに少し抵抗を感じるものもあります。
その点、日本工芸会正会員でもある福村廣利氏の手にかかるとこんなにも上品で素敵な図案に感じられて、またそんな楽 しい作品に出合えたことが嬉しく思えます。
抑えたトーンの赤カブが朱色系ではなくボルドー系で描かれているのがまたお洒落で、その赤の色にとても存在感があり 、華やかな印象となっています。
地の色とのコントラストもとても綺麗です。
これからの季節に少し淡色のお着物とふんわりと合わされても素敵ですし、反対に藍色系や茶系、グレー系の濃い色合い の紬とも綺麗に合います。
小物も引き立つ帯ですね。
色々と楽しく着こなしを工夫するのに最適な素敵な一点です。
お仕立替済。
砂色は「#b3ab91　WEB色見本　原色大辞典」を、
蘇芳香色（すおうこういろ）は「#99605c　WEB色見本　原色大辞典」をご参照下さい。