「今里花かたみ」本袋帯 龍村平蔵製
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「今里花かたみ」本袋帯 龍村平蔵製

龍村平蔵氏は、大正時代にそれまでにない卓越した意匠と品質で非常に高い評価を得、帯を芸術品の世界にまで引き上げ、それは現代でも「龍村平蔵製」というひとつのブランドとして多くのファンを魅了しています。
いつも龍村平蔵製の帯に出合うと、その図案の由来を紐解くのが一つの楽しみでもあります。
こちらは「今里花かたみ」というタイトルの作品です。
継体天皇にまつわるお話で、天皇が皇子の時代に愛した女性“照日の前”との別れのかたみに渡した花籠、後に天皇になられてから再会した時、それが本人であるという証となり、照日の前がその花籠を手に美しく舞ったという謂れがあります。
「花筐」は世阿弥によって作られた謡曲で、現代でも能楽ではおなじみの演目です。
その由来の花籠に大きく美しい花がそえられ、太鼓部分に華やかに織り出された本袋帯です。
龍村平蔵製の作品としては、可愛らしい女性的な印象の珍しいデザインかもしれません。
お太鼓におさまりきれないほどの立派なお花が、帯としてお召になると本当に豪華で、第一礼装としての装いをよりゴージャスなものにしてくれる事と思います。
龍村平蔵製の中でも白地は非常に人気が高いのですが、あまりたくさん出合う事がなく、また経年保管によって状態が良くないものも多く、残念に思う事も多いです。
その点では、こちらの帯はおそらく30年くらい前の作品と思われますが、比較的良い状態で保存されていた様で、特筆するダメージはありません。
フォーマルの良い帯をお探しの方には大変おすすめの逸品です。
ちなみに西暦518年、継体天皇が筒城宮から遷宮され、弟国宮(おとくにのみや)を作られたそうです。それが現在の京都の長岡京市今里付近と言われています。
(長さ)4m31cm×(太鼓巾)31cm。

商品番号 r0816
「今里花かたみ」本袋帯 龍村平蔵製
販売価格 有難うございました

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