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本場越後上布
大きい麻の葉模様絣着物

真白より一段生成りに近い白地に、焦げ茶の蚊絣の集合で大きな麻の葉の模様が構成された素敵な越後上布のお着物です。
越後上布ならではの透明感は儚げなトンボの羽根の様でもあり、また高級なシルクオーガンジーの様でもあり、またどこか懐かしい氷砂糖みたいでもあります。
こちらのお着物は少し前の作と思われ、特別しなやかな極細の糸が使われています。
特に緯糸は気が遠くなる程に端正な手績みの苧麻糸の様です。
その手仕事の積み重ねによる完成品の持つ緊張感と、可愛い絣で構成された大きな麻の葉模様のおおらかさがうまく溶け合って、素敵な夏の一枚となっている様です。
昨年入荷したのですが、あまりにも糸が綺麗で今年の春に雪晒しをお願いしました。
できあがってくる事を楽しみにしていましたが、綺麗になって戻ってまいりましたので嬉しく思い、お仕立をしてやっとできあがってきました。
時代的に布巾が狭く、裄丈と身丈が短めである事などから少しお値打価格とさせていただきました。
特に上布ファンの方には、この透き通る様な美しさを、是非一度ご覧いただきたいと思います。